お正月の後の楽しみってなんですか?私は、鏡開きにお汁粉を作って食べることが楽しみです。そのお汁粉に使われる小豆ですが、すごいパワーを秘めていたというのは、ご存知でしたか?小豆には、食物繊維やビタミンなどの栄養素がたっぷりつまっているのです。そんな、小豆についてのお話です。
顔のたるみ、ほうれい線予防となる小豆は古くから薬効として使用
小豆の歴史は、随分古く、世界最古の中国の薬学書である「神農本草経」にも登場します。 小豆の煮汁には解毒作用があり、当時は食材というよりも薬として扱われることが多かったようです。
日本には3世紀頃伝わり、古事記や日本書紀にも小豆が登場します。小豆の赤い色には、とても重要な意味があり、魔除けなど呪術的な力があると信じられていました。
昔は、 赤と言えば、太陽、生命などを象徴する色でした。原産地の中国では厄よけの意味を込めて味わったり、お祝い事の席でよく料理に使われていたそうです。 日本では江戸時代になってから、おめでたいことがあると小豆を炊き込んだお赤飯を食べる風習が伝わりました。
顔のたるみ、ほうれい線予防となる小豆の栄養素とは
小豆は小さな粒ですが、たくさんの栄養素が含まれています。小豆の約22%は良質なタンパク質です。その他には、食物繊維、ビタミンB軍、ポリフェノール、サポニン、亜鉛、カリウム、鉄分、カルシウムなど豊富に含む健康食品なのです。
▼主成分は必須アミノ酸を含むタンパク質
小豆の約22%は良質なタンパク質と言われ、免疫系の機能を助けエネルギー源となるグロブリンなどを含んでいます。 大豆と比較してたんぱく質の量自体は少ないのですが、アミノ酸スコアは82と高く、栄養価の高い食材です。
アミノ酸スコアとは:最高値を100として必須アミノ酸が含まれるバランスを数値化したものです。
<例> 卵や肉類は100 米は61~65 じゃが芋は73 アミノ酸スコアだけを見れば、お米よりも栄養価は優れていることになります。
アミノ酸は、お肌にとっても大切なんです。アミノ酸については以下の記事も参考にして下さい。
kaotarumi-taisaku.hatenablog.com
▼小豆の食物繊維は、ごぼうの3倍
食物繊維は腸内環境を整えて善玉菌の活動を活発にするために必要不可欠なものです。小豆には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれています。
食物繊維の主なはたらきは、便秘の解消、大腸がんの予防、血糖値の急上昇を予防、コレステロール値を下げる、動脈硬化の予防などが挙げられます。
▼美白、シミ対策に欠かせないビタミンB群
糖の代謝活動を助けてエネルギーを作り出すビタミンB1は小豆100g中に0.45mg含まれています。 糖分は脳の唯一のエネルギー源なので、ビタミンB1が不足すると糖の代謝活動が出来ずにエネルギー不足になってしまいます。また、脳や神経機能の働きに悪影響を及ぼして、イライラするなど精神的にバランスを失う こともあります。
そしてビタミンB2は脂質と糖質の代謝活動に欠かせない栄養素です。小豆100g中に0.16mg含まれています。 皮膚や髪の成長も促すので、不足すると皮膚や粘膜が敏感になり口内炎、口角炎、舌炎を伴う肌荒れ、皮膚炎を起こします。
ビタミンBは、肌荒れを防止して美白、シミ対策に不可欠な栄養素です。 ビタミンB1、B2は水溶性の為、調理の過程で失われやすい栄養素です。小豆は煮汁ごと食べる方法がおすすめです。
ビタミンB2と言えば、甘酒にも豊富に含まれている栄養素です。また、飲む美容液とも言われています。甘酒については、以下の記事も参考にして下さい。
tarumi-houreisen.hatenablog.com
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▼赤ワインより豊富なポリフェノール
赤ワイン100g中のポリフェノールが300mgだと言われていいます。それに対し、小豆は460mgも含まれています。強力な抗酸化作用で活性酸素を除去します。
活性酸素はウィルスなどから身体を守るという大事な役目がありますが、増えすぎると過酸化脂質を増やし細胞を老化させてしまいます。 身体を酸化させないためにポリフェノールが効果的です。
小豆のポリフェノールの中には、ブルーベリーと同じ成分のアントシアニンも含まれています。アントシアニンは、とても強い抗酸化作用がある他、眼精疲労の改善や老眼の予防にもとても効果的なのです。
以下の記事も参考にして下さい。
tarumi-houreisen.hatenablog.com
ポリフェノールで細胞の老化を防ぐことができることから、顔のたるみ、ほうれい線予防にもつながります。アンチエイジング効果も期待できるので、積極的に小豆を摂取することをおすすめします。
▼小豆の外皮サポニンが含まれます
小豆は中身だけでなく皮も重要なのです。 小豆の外皮に含まれるサポニンはポリフェノールと同様に強力な抗酸化作用を持つと同時に、中性脂肪を低下させるという作用があります。
むくみの解消、便秘の解消、肌荒れの予防など、女性には嬉しい効果がたくさんあります。 食べるならこしあんより粒あんの方が皮まで戴けてサポニンがたくさん摂取できます。
▼新しい細胞を作るために必要な亜鉛
亜鉛は新しい細胞を作ったり、皮膚や骨格の成長のためには必要とされるミネラルです。 特に成長期の子供には必要ですが、ホルモンの活性化にも作用するので女性に必要な栄養素です。
亜鉛が不足すると傷の回復が遅くなる、髪が抜ける、爪に白い斑点が出来る、味覚障害 などの症状が出ることがあります。 ダイエット中で食事制限をしている方などは不足しないよう注意したいです。
▼むくみの予防に小豆のカリウム
余分な塩分や水分を排出してむくみを予防してくれるのがカリウムです。 カリウムは、バナナ、メロンなど生のフルーツに含まれていることが多いですが、小豆にも豊富に含まれています。
小豆の100g中のカリウムの量は、1500㎎です。果物と比べるとバナナ:360㎎、メロン:350㎎、アボガド:720㎎という状況で、小豆が突出して豊富に含まれています。
▼貧血防止の鉄分を含む
女性は、毎月の生理で鉄分が失われやすく、男性よりも積極的に摂取する必要のあるミネラルです。
鉄分の役割は、赤血球のヘモグロビンの成分となり、酸素を身体の隅々まで運ぶことです。 鉄分が不足すると酸素が身体の各器官に行き渡らないため身体が酸欠状態になり貧血となるのです。
植物性の鉄分は、吸収率が悪いと言われています。ビタミンCなどとと一緒に摂取すると吸収率が向上します。 フルーツあんみつなどは鉄分の摂取に向いているようです。
▼丈夫な骨を作るカルシウム
小豆にはお米やパンよりも多くのカルシウムが含まれています。カルシウムは骨や歯を丈夫にする以外にも、筋肉の収縮、精神の安定 にも影響するので、不足するとイライラしたりすることが多くなります。
小豆には、必須アミノ酸を含む良質なたんぱく質が主成分ですので、カルシウムの吸収も必須アミノ酸のパワーで吸収することができます。小豆を摂取するだけで、骨を強化することができるのです。骨密度を上げることは、顔のたるみ、ほうれい線の予防につながります。
骨密度を上げること顔のたるみ、ほうれい線の関係については、以下の記事を参考にして下さい。
tarumi-houreisen.hatenablog.com
顔のたるみ、ほうれい線予防の他に小豆に期待できる健康効果
▼コレステロールを下げて動脈硬化の予防効果
小豆のサポニンは便秘に良いだけでなく、中性脂肪の生成をおさえてコレステロール値も下げてくれるという効果があります。 そして、小豆の赤い色に含まれるアントシアニンには血液サラサラ効果もあり、動脈硬化の予防効果が期待できます。
▼疲労回復にも効果的
小豆にはビタミンB群が豊富に含まれていますので、疲労回復にとても効果があります。 エネルギーを効率よく作り、疲労物質を軽減することで疲れにくい身体を作ることができます。
以上が、健康面において期待できる効果ですが、含まれている栄養素のことも合わせて考えると、様々な効果が期待できるのが小豆と言うことです。鏡開きのお汁粉に使う他は、カボチャと炊き合わせをしたり、お米と一緒に炊いても美味しく食べれます。
一年中の常備菜として、摂取し続けることで、顔のたるみ、ほうれい線の予防につながり、健康面にも良い影響を受けて元気な毎日が送れることになると思います。